ノロウィルス怖いマジ怖いです。誰もがバタバタ倒れて行きます。
あ、でもそんななか萌えで生き延び無事に入稿しましたので(でも小説1本上手くいかなかったので削りました…また今度書けるといいなあ)、有難い印刷屋のお陰で、新刊が出るはず。萌えってすごい。
そしてアニメ20話見たくて県境越えることも考えていたのですが、結局越えれなかったのでネット視聴待ちです。うううううアアアアア!!
リクオ×鴆「呪われたああ呪われた」
よく考えてみたら、「人間についての対処方法」の続き。
クラスでノロウィルス出ちゃってさ。とリクオは言った。口には大きなマスクを付けている。大丈夫だと思うけど、潜伏期間過ぎるまでマスクしとくよ一応。妖怪にも移るかもしれないし。
妖怪の病気や怪我はお手の物だが、人間のほうの病は目下勉強中である鴆は、ウィルスと言われてもよくわからない。目下勉強中なのだが先日この主には一番はやさしさだよ!思いやりだよ!!と言われている。なんだそれは、それでウィルスとやらを駆逐できるのか。人間はそう云うもんなのか、じゃあお前がその口に付けてるマスクは何だよ、と思う。
やさしさで治るもんならそんなマスク要らねえだろうが。
「治す為に付けてるんじゃないよ。もしもの為に、周りに移さないように付けてるんだよ」
白いマスクの下で口がモゴモゴと動いている。顔半分が覆われていて、リクオの顔が半分見えない。
鴆は人の表情が見えないのがそもそも嫌いだ。何か言うなら正面からそのツラ見せやがれ、の精神である。布に半分隠されてているのなんて言わずもがな。
さらにその顔が見えないのがリクオである。何で目の前にいるのに見えねえんだよ、何で布なんかあるんだ?ウィルス??何だそれ。
リクオは鴆の不機嫌を感じ取り「移ったら凄いんだよ」と弁解する。「そもそも凄い移りやすいし、移ったらお腹いたいし気持ち悪いし熱は出るしで大変なんだよ」移りたくないでしょ。僕だって移したくないよ、だからマスクしてるんだよ、わかってよ。
わからん、と鴆は思う。人間の病が妖怪に移るなど聞いたことがない。文献にあるのは妖怪が原因で流行り病が起こる、つまりリクオの言っていることとは正反対のものだ。人間の病は妖怪には移らねえだろ、と腹立たしげに考える。
そう言えばそれは確認したことがない。
人間の病気は妖怪に移るのか、風邪は移らない(看病しても大丈夫だったから)じゃあその他ならどうだ。そのウィルスとかいうのはどうなのだ。
興味を持ってしまうとそれが明らかになるまで気が収まらないのが鴆である。過去にそれで何度か危ない目(吸血木に血を吸われるとか)にあっているがそれに懲りないのも鴆である。だがべつに1人で出かけるわけじゃなし、命が危険になるようなことはあるまい。
それに、それにだ、これはきっといい行為のはずだ。夜の方は喜んでしてくるんだし。
つまりこれはいわゆるやさしさの現れである。鴆はそう定義した。
ずいとリクオに近づく、何なんなのと布越しの声。
それがやなんだ。そんなもんつけやがって、そんなもん付けるくらいならウィルスでもなんでもかかってやるよ。
鴆は手を前にだし、リクオの顔を捉える。え、鴆君?という疑問はそのままに目の前のマスクを取り
ついばんでやった。
「ぜったい、ぜったい、これ僕がウィルス持ってたら移るよ。何してんの!!ノロになるよ!!!」
リクオは真っ赤な顔で叫んでいる。鴆は顔が見えて満足である。
それから「呪いでもウィルスでもかかるかどうかわかんねえじゃねえか」と言った。
第一、優しくすれば治るんだろうが。
END
[28回]
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